ノープレイ
昨日、予選だったんですが、なんとわたしはパノラマ10年めにしてはじめて、メンバーの選に漏れてしまいました。
なので、昨日はサポーターとしてみんなの演奏を応援する立場に。
今年の優勝候補NO.1のオールスターズにはいつになくものすごい数のプレイヤーが集まっています。テナーの定員は45名で25人も選から落ちたらしく(ってことは70人もいる?)、セコンドの定員は14名なので、16人いる中の2人が本番では演奏できませんでした。
その2人のうちのひとりが、今回はわたしだったのです。
非常線が張られた外側で観るみんなの演奏は、なにか大切なエネルギーの源から切り離されたような、アルプスの少女ハイジがフランクフルトに連れて行かれるような気持ち、
ぜったい、なんとしてでもまたこの、わたしの大切なエネルギーの源につながりたいと切望せずにいられない心境でした。
ノープレイになってしまったので、仕方なくひとりで北地区の予選をぜんぶ見学することに。
1番目のバンド、ハミングバードパングルーヴのパンヤードには初めて行きました。セントジェームスのはずれの高台にある中くらいの大きさのパンヤードです。
予選なのに、おそろいのTシャツもなく、普段着で審査を受けていました。
今年から新しいチェアマンになったパントリンバゴ代表のご挨拶のあと、
メンバーのひとりがソロで国家をテナーで演奏するいつもながらのセレモニー。それをみんなが直立不動で聴いて、誰かが小さい声で歌いはじめるとどんどん歌声の輪が夕方のパンヤードに広がってゆく、それがシビれる光景でした。
ベースのおじさんのTシャツのロゴ”PAN IS MEH LIFE” ・・・、わたしもそうだよ、おじさんとおんなじ、パンはわたしの人生だよ。
それなのにわたしは、今日は演奏できないでボーっとみんなの演奏を聴いてるだけなんて・・・。
そのあと、フェイズII→インヴェーダーズ→シルバースターズは飛ばしてデスペラードス・・・と、順番にまわりました。
行く先々でいろんなヒトに声をかけられます。声をかけられるたんびに「今日わたしノープレイなんです」って言うと、日曜日のセミファイナルは演奏できるからがんばりなさい、とか、
インヴェーダーズのおじさんには、インヴェーダーズに帰っておいで・・・とか、デスペラードスに行くとピンキーさんってゆう名物セコンドおじさんに、もうオールスターズなんか辞めてデスペラードスに来い!(笑)とか、
みんながわたしをはげます言葉をかけてくれて、ポジティブヴァイブスに満ちてる、
それがすごい嬉しかったし、そうやって言葉をかわしているうちになんだか元気になってきました!
今回、わたしといっしょにトリニダードに行ったリサはとゆうと、
無事に短い期間で曲も覚えて、もちろん本番で演奏できるメンバーに選ばれていました。
リサがもしかしたらノープレイになるんじゃないかと心配してたのに、まさかわたしだったなんで・・・、
わたしも初心に戻らないといけない時期が来てるんだと思います。
リサがプリで演奏できてほんとによかった。
日本からプレイヤーを連れてきて無事パノラマに出場させるってゆうのも、わたしのもうひとつの大切な役割なんだ。それは今回ちゃんと果たせてるから、来たことはまったくムダにはなってない。
わたしがノープレイになったことも、きっとなにか素晴らしい意味があって、あとからわかるんだと思う。
↑リサの右隣がアレンジャーのロバートグリニッジさん、リサの前にいるのがリサにテナーを教えてるメンバーです。
最後に、オールスターズに戻ると、みんなが心配そうにわたしを見つめています。
わたしはだいじょうぶだよ。
練習に追いついてないわたしが悪いんだし、またがんばるよ。
でも、みんなのめちゃくちゃいいリハーサルの演奏を聴いて、そのあとみんなと喋ってると、
昼間に家でさんざん号泣してたのに、また涙が知らないあいだにあふれてきます。
落ち込んでるわけじゃないのに、呆然として、自然に泣いてる、不思議な感覚。
もうわたしの身体も魂も、わたしが何も考えなくてもパノラマで演奏することを必要としているんだ、
わたしのその魂の欲求に、わたしが答えてあげられるように、
あしたからまた、わたしの10年間のパノラマ体験をリセットして、初心に戻ってチャレンジします!
状況は厳しいけど、見守っていてください。