グランドファイナル
初のラージだけのファイナルでした。これを『グランドファイナル』って呼べるのは箔が付いていいなーって思います。
観客の立場からしても、座ってずっと見続けることができるのは10バンドが限度で、だから今までは早く来て早く帰ったり、途中で抜けたり、途中から来たり…、そんな調整が必要だったけど、夜7時から11時くらいまでならなんとかぜんぶ観れるんじゃないかなって思います。
演奏順番が11番目だったので、自分の演奏が終わってから楽器片付けて慌ててサバンナに戻って残りのバンドをスタンドで観る…みたいなことは、今年はできませんでした。
でも、意外と後悔はないです。
今まで、シングルパン以外、スモール、ジュニア、ミディアムのファイナルをぜーんぶフルで観れたから。
今年から始まったパノラマスケジュールの分散は、シングルパンが11月だったことを除いては、外国人プレイヤーにも現地プレイヤーにとっても、スケジュールがたてやすく、無理なく行動もできて、カーニバル中に退屈することもなく1月からずーっと充実してて、満足度は高かったんじゃないかなと感じました。
ファイナルの3日前くらいに、1月からずっと危篤状態だったオールスターズをオールスターズにしたファウンダーのネビルジュールスさんが亡くなられましたが、ヤードで追悼セレモニーをするためにセクション練習が中止になったこと以外は、大きな混乱もなく、むしろ結束して着々と、大幅なアレンジ変更と、それに伴うドリルもしっかりできたなと思います。
その甲斐あってか、結果は2位!!!
"More Sokah" - Trinidad All-Stars (2020 LARGE BAND Finals)
優勝候補だったレネゲイヅと同点の2位だったけど、2位は2位です。日本風に言うと”準優勝”、”準”優勝なんて、ほぼ優勝ちゃうかなー(笑)
前日の夜に衣装が配られたとき、ジュニアパノラマで優勝したジュニアバンドと色違い?サプライズないなー(>_<)ネタばれしすぎーって思いましたが、こういう無欲なときほど、オールスターズは実力を発揮できる気がします。
今年のスケジュール変更に伴って、ラージバンドのファイナルでの人数制限が最大130人に変更されるのではないかとのウワサがありましたが、
最終的には正式に最大125名まで、ちょっとだけ人数を追加しても良いことになりました。それでも他のバンドではけっこうなドロップ(ノープレイ)プレイヤーを出してしまっていたそうなのですが(130人を期待してたのかな…)
オールスターズでは、ほとんどドロップするプレイヤーはいなかったんじゃないかなーと思います。うちのセクションはみーんな叩いたし、
テナーでは、急遽?(追加??)、ジュニアバンドのアレンジャーさんがフロントで、もうひとり、レネゲイヅから?レネゲイヅ配列のテナーを使っているプレイヤーの人もファイナルでいっしょに演奏しました。
みんな仲良しで、平和で、ジュニアバンドのメンバーの教育が行き届いていて(笑)、今年は新旧交代のフレッシュなオールスターズでしたが、楽しく充実したパノラマシーズンを過ごすことができました。
スムースマンが個性派女性ソカシンガーナイラブラックマンのアレンジに挑戦する異例な年のような気もしていましたが、すっかりスムースマン風に料理され、良い作品、良い結果を残せたことで、また、オールスターズの結束は強くなると思います。
さて、その個性派女性シンガー、ナイラとめちゃめちゃ親和性が高いデスペラードスが今年のチャンピオンとなったワケですが、
ナイラと、デスペラードスのアレンジャー、ザンダさんの相性良すぎ、お互いの作品の方向性が土台から共通してる傾向があるし、
デスペラードスとザンダさんの親和性ありすぎるし、
っていうことはナイラとデスペラードスも交じりやすいってこと???
とにかくこの三つ巴は最強なんじゃないかとさえ思えます。
お互いに歴史のあるバックグラウンド(ナイラは若いけど父?…祖父??はソカの提唱者で兄弟も有名ソカシンガー)を抱えて、今の時代に出会うべきして出会った同じ匂いのする(笑)3つの要素がメルトダウンして、モアソカ♪を連呼したくなる中毒性のあるアレンジでサポーター熱まで巻き込んだ、優勝にふさわしい作品だと思います。
イントロに、往年のデスペラードスの名曲、ブラッドリーアレンジの『レベッカ』っぽいフレーズが引用されていることにも注目です。
最近の傾向である”勢いやテクニック重視”ではなく、
”たましいをつかむ!”ことに重きを置いたパノラマチューンが優勝できたことも、未来が明るい、ほんとうに歓迎したいパーフェクトな優勝だったと思います。
"More Sokah" - WITCO Desperadoes (2020 LARGE BAND Finals)