こるりうちゅう

こるりん べるりん こるりうちゅう むちゅう♪ ばんちょう やおちょう すてぃーるぱん ピザぱん♪

パノラマ評、その前に。

パノラマ評、その前に。

今年のパノラマについて、

お話しするその前に。

カーニバルは毎年、同じようで、

いざ蓋をあけてみると、毎年まったく違っている。

まるでカーニバルの準備をするあいだ、

街に、会場に、作品に、

揮発性のガスをいっぱいに充填しているかのように、

そのときになって、

カーニバルをはじめてみないと、

火を放ってみないと、

その燃え方はわからない。

カーニバルに投じられたら作品も人々も、

それを受けとめる街も会場も、

必ず変化する。

準備していたとおりではない、

必ず引火したように劇的に変化する。

それが、

カーニバルのパワー。

街に、作品に、人々に、どんなふうに引火するのか、

どんなタイミングで、

どんなふうに燃えるのか、

炎が放たれたその瞬間の風景を、

その場所に立って眺めること、

今年のもようを確認すること、

そのことそのものに、

「祭り」としての意味がある。

もりあがっても、つまらなくても、

それでいい。

日常に潜む気配を、

いつも感じているようでまるで感じられない不気味な気配を、

カーニバルとゆう炎で毎年、

あぶりだされるのを、

人々は肌で感じて今を掴もうとする、

それが「祭り」の本当の正体だと思う。