こるりうちゅう

こるりん べるりん こるりうちゅう むちゅう♪ ばんちょう やおちょう すてぃーるぱん ピザぱん♪

棚ぼたチャンプスインコンサートその1

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トリニダード・トバゴに11年も通っていて、

最初の目標(とゆうか人生の目標だった)→パノラマに出る(2004年に達成)→ファイナルに出る(2005年に達成)→世界一のバンド(とわたしが信じて疑わないオールスターズ)に入る(2007年に達成)→パノラマで優勝する(2007年2011年2012年に達成)…と、

たいていのことは経験してきたわたしですが、

3回も優勝しているのにチャンプスインコンサートに出たことがないんです。

チャンプスインコンサートとは、パノラマの各カテゴリーの優勝バンドだけでなく、カーニバルのマス(派手な衣装を着て街じゅう踊りながらパレードする)やソカやカリプソのコンテストでの優勝者を含む、カーニバルのほぼすべての優勝者が集うカーニバルを締めくくるイベント。

わたしより先にチャンプスに出てシアワセそうに演奏してる日本人を見送ってきたわたしは…、おめでとう(*゚▽゚ノノ゙☆パチパチというキモチと、正直めっちゃ悔しいキモチと、両方を抱えながらサバンナのグランドスタンドで優勝したバンドの演奏を眺めていました。

わたしにもチャンプスで演奏できるチャンスは3回もあったのです。せっかく優勝できた2007年、2011年、2012年共に、その年に限ってカーニバルが終わった直後に帰る日程にしていて、チャンプスが開催されるパノラマの翌週の土曜日にはすでに日本。チャンプスのステージに立つことはできませんでした。

そうゆうワケで最近の目標はチャンプスインコンサートに出演して、あの祝福に溢れたシアワセそーなかんじを体感することに目標を定めて、カーニバルが終わってからも1週間はトリニダードに留まる日程にしていました。

そして、今年は!パノラマヲタクのわたしが客観的に聴いてもオールスターズの曲もアレンジも優勝を狙える勢いがあって、今年こそ行けそう…って思っていたのですが(>_<)

結果は1点差で2位。でもピープルズチョイスで選ばれたからチャンプスに出れる可能性ありますよね?って聞いてみても、みんな答えは"NO"。優勝しないとチャンプスに招待されないのです_| ̄|○

あー…、今年もだめだった。

でもまた来年あるやん!がんばろこるりんって自分に言い聞かせて、

優勝を逃したらワクワクしようと心の空気を入れ替えてカーニバルを楽しく過ごしていました。

ところが!

カーニバルが終わって、あれはたしか木曜日の夕方かな?ブラッドリーのお墓参りに行ったあと、

セクションリーダーからFacebookでメッセージが来ました。

"明日、リハーサルがあるからヤードに7:30に来て。"

"え?なにそれ??なんの??もしかしてわたしたちチャンプスで演奏できるの?"

答えは"YES!"

えーーーーーーーーーーーー!!!!

うそーーーーー!まじーーーーなんでなーーーん???

よくわからんけどやったーーーーーヽ(・∀・)ノ

まじ信じられへんけどとりあえずすごーーーい!!

優勝を逃してもワクワクしてたからなんかすごいことがきっと起こってるんや!!!


次の日、リハーサル途中のミーティングで、

はじめてその理由を知りました。

わたしたちは、バンドオブザイヤーに選ばれたのです!

バンドオブザイヤーと言えば…

カーニバルに参加したマスカレーダーすべてのバンドの頂点!!!

ものすごーく豪華で芸術的なアートマスのマクファーレンとかピーターミンシェルとか、ゴージャスなお兄さんお姉さんが肉体美を競いあってるようなビキニマスのトリニリベラーズとか、

とにかくめちゃお金かかってて大人数で、しかも大音量のバンド(=チームの意、阿波踊りに例えると"連"=バンド)しかバンドオブザイヤーに輝いたニュースなんて聞いたことがない!(◎_◎;)

もちろんわたし個人的にはオールスターズのセーラーマスもすごいとは思っていましたが、そんな手作り感満載でお金がかかってるとはとても思えない(^_^;) いくらパンがステキとは言え、ミュージックトラックのあの爆音のサウンドシステムにはその音もすっかりかき消されてしまう、

そんなスティールバンドのマスは、現在のカーニバルにおいてはノスタルジックな日陰の存在だったのです。

ラジオのDJが紹介していたのですが、スティールバンドがバンドオブザイヤーだったのははるか昔、1963年に遡るそうです。

その51年前のバンドオブザイヤーがいちばん上の写真、シルバースターズの"ガリバー旅行記"です。この写真はよく見かけるのでなんなんだろうと思っていたのですが、古き良き時代、スティールバンドがカーニバルのパレードでもイケてた時代を象徴する写真だったのですね。この頃は今のようなサウンドシステムトラックもなく、スティールバンドの音色は街じゅうに鮮烈に鳴り響いていたことでしょう。

では、今更なぜオールスターズがバンドオブザイヤーを受賞することができたのでしょう? 今年なにか取り立てて新しいことをしたワケじゃなく、相変わらずセーラーマンの衣装に身を包んだじいさんばあさんたちがベビーパウダーを振り撒きながらチッピンとゆうリズムに合わせたちょこっと歩きで街じゅうを練り歩いてただけなのですが、

実は、…それだけの理由ではないかもしれませんが、最近のバンドオブザイヤーの常連だったマクファーレンがトリニダード・トバゴのカーニバルから撤退してしまったのです。もちろんビキニマスのチームはうじゃうじゃとエントリーしていたのですが、どれもこれも同じようなかんじで目新しさがなかったのでしょう。大本命がいなくなってしまったことで、昔懐かしいスティールバンドのマスが、なにかこっけいで楽しげに、審査員の目に映ったのかもしれません。日本で言ったらエグザイルのAKB48レコード大賞をボイコットしたらまさかのウクレレ漫談がレコード大賞に輝いた!(笑)みたいなかんじでしょうか…

そんなワケで、チャンプスインコンサートへの出場権利があるのはパノラマに出た120人編成のオールスターズではなくカーニバルをパレードしたオールスターズとマスカレーダーの方々なのですが、ピープルズチョイス(ファン投票によるパノラマチャンピオン)に選ばれたこともあり、パノラマ編成とマスカレーダーと両方での出演オファーがあったとゆうことで、晴れてヽ(・∀・)ノ わたしは人生の目標だったチャンプスインコンサートへの初出演を果たすことができたのです!!

そのチャンプスインコンサートのときの様子は次のブログで、他にもバタバタしててまだご紹介していなかったジュニアパノラマやキッズマス、もちろんカーニバルや充実してたアフターカーニバルの出来事なんかも、忘れないうちにこのブログでご紹介していきたいと思っています。

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アートマスのマスキャンプ(衣装の展示場)1着につき最低でも5万円くらいします。だいたい8万円〜10万円くらいの衣装を2日間だけのためにオーダーします。そんなヒトが1チーム1000人くらいパレードする。わたしのイメージではセレブなヒトたちと美を求めるゲイのお兄さんたちの年に1度の無礼講ってゆうかんじ。

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かたやオールスターズのセーラーマスはこんなかんじ。衣装は自前でシャツにいろいろくっつけて(くっつけるパーツが売ってる)セーラーマンに扮したり、オーダーメイドの衣装も1万円ちょいくらいです。本人たちはお酒もヘビーに飲んではるし、パウダーまきちらしてそうとう楽しそうです(^_^)

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ビキニマスのいい写真があんまりないんですが…こんなかんじ。後ろに映ってるのがサウンドシステムトラックで、積み荷のほとんどがスピーカー(>_<) こんなんで音鳴らされたらスティールバンドはひとたまりもないです。心あるDJは音を止めてスティールバンドのマスに賞賛の言葉を捧げながら通りすぎてくれることも。

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その昔にはこんなマスもあったそうです…(笑)