勝利へのこだわり
パノラマが終わりました。
わたしたちのバンド、N&Mトリニダードオールスターズは惜しくも三連覇ならず、2位でした。
できるかぎりのことをしましたが、大差をつけられてしまいました。
じつは、ファイナルの前日とゆうか、当日の午前2時前頃にメンバー全員を集めてミーティングがあったんです。
内容は、スムースマンからメンバーへの相談のようなもので、
「今のアレンジのまま快適に演奏しようと思うと9分くらいになります。
みんなが叩き損じないように、速すぎないテンポで演奏したいと考えています。
みんなにはすべての音を叩いてほしいので・・・、
そこで、曲の一部を取り除いて短くする良い案があれば教えてください。」
とゆう内容でした。
アレンジの内容をメンバーに相談するなんて、しかもこんな本番直前の真夜中・・・アレンジは完璧に完成されてるのに、
・・・スムースマン???
それに対して、少し速いくらいのほうがあとからCDなどを聴いても楽しげなのでは?
とかの反対意見も含め、活発に意見が飛び交っていましたが、
スムースマンが、今のパノラマの審査方法に触れ、
「ジャッジは良いところを評価せず、ミスをしたところでマイナス2ポイント・・・とか、減点方式で採点してる。
それを考えるとミスを犯しやすい速いテンポは減点を招きやすい。
みなさん、レインメロディとゆう曲を覚えていますか?
あのときはテンポが速くなくても素晴らしい作品になりましたね・・・」
レインメロディはコレ↓ とても芸術性の高い作品で、わたしのベストパノラマチューンでもあります。
でも、レインメロディは2位だったんですっ、優勝できなかった(>_<)
優勝できなくってもいいとゆうことなのかな?とも思ったけど、
ちょっとだけゆっくりめのテンポで演奏したいのは、このときスムースマンはなにも言わなかったけど、
もうひとつ理由があると思うんです。
曲のタイトルにもなっている『バウンス&ドライブ』ってゆうのは、
リズムパターンとゆうか、そういえば今年、DJが曲をつなぐときのつなぎの音に良く使われていたのを聴いたですが、
ブォンバォンブォンバォンってゆうボールが跳ねるみたいな独特のグルーヴィーなノリのことのようで、
ファイナルの屋根にも今回はたくさんのブォンバァオン跳ねそうな風船がいっぱい!!
いつものオールスターズみたいにあんまり速いテンポで駆け抜けて行ってしまうと、
この、ブォンバォンのノリがつぶれてしまう。
そこを大切にしたかったんじゃないかなって思います。
そうゆうわけで、ゆっくりめに演奏することが採用されて、
具体的にどのあたりを切ってどこにつなげたら・・・とゆうメンバーからの意見を参考に、
真夜中の2時過ぎからアレンジをリチューンすることになってしまいました(>_<)
せっかく覚えた難しめのフレーズが、惜しげもなくザックリ切り落とされてゆきます・・・、あー、あー、あー、
そして切り落とされた個所をつなぐための、
切り落とされた分のフレーズの魅力に負けないくらいの短いフレーズを、
スムースマンがドラムやベースのバウンゥアンドドライブな音に載せて、即興で編み出してゆきます。
閃くがまま自由に、
こんな真夜中なのに、どんどんどんどん閃いちゃうんです。
いいフレーズが響くたびに、
アシスタントのテリーさんたちが、うん、いいぞ、それで、どうした?みたいな合いの手を入れて囃し立てていきます。
それに載せされてさらに、どんどん閃いてゆくスムースマン。
あれよあれよと新しいアレンジが生まれる様は、もう神の降臨(笑) ・・・いや、ほんとに惚れ惚れする神々しさ。
歴史的瞬間を目撃した!って思いながら、ずーーーーーと後ろから眺めていました。
そうこうしているうちに、できてきた採れたてフレーズが、
次々とメンバー全員に伝達されてゆき、
いつのまにかあっとゆうまに新しいアレンジがバンド全体で完成していました。
素晴らしすぎるオールスターズ!!!!!
ちょうど↓の照明が暗くなるところらへんから後が、前日とゆうか当日の真夜中にできたフレーズです。
できたてのフレーズで手元が見えなくなるのはほんとに危うかったけど、
フロントラインはさすがにしっかり叩いてくれてるのでこのムービーを見る限りはぜんぜん危うくない。
暗転するところで、風船にプリントされてる☆が夜光塗料のようなモノで光るのにもぜひ注目してください。
スムースマンは、ミーティングの最後のほうに、
みんなでこのことを共有してからリチューンをはじめたかった、
現状をみんなで共有して、ゆっくりが大切なことを理解して演奏してほしかったと言っていました。
前日の真夜中と言えば、もう叩き込みも終わって振り付けなんかを練習してるような頃、
今まで練習してきたフレーズを捨ててまで、
曲を作り替えてしまうところ、
その無謀を、ちゃんとみんなに相談してから始めるところとか、
とても潔いとゆうか、
スムースマンの勝利へのこだわり、勝利を狙い撃ちする集中力を、
メンバーとして痛感させられる、これはひとつの事件に感じられました。