だけじゃないパノラマその2. イースト地区予選
今まで参加してきたバンドはほとんど北地区のバンドなんです。
なので東地区の予選がどんな様子なのかもまったく知らなかったです。
パンヤードパーティーのような華やかな北地区の予選と同日に当たってしまった東地区のスモールバンドの予選は、録音に来るUTTの学生さんもいなかったし、オーディエンスも近所の人がパラパラっといるだけ。
そんな中、ジャッジの人だけのために演奏するような、寂しいような、厳しいような予選でした。
毎年、予選落ちしているような小さなバンドだったので、これが最後だと思って↑地面にカメラを置いて撮影しました。
アレンジが、アールブルックス(父)さんに似てる、スウィート系の、しかもちょっと奇抜なアイディアもたくさん盛り込まれたアレンジに惹かれました。
メンバーの数が足りないし、練習も足りてないので、そんなスウィートなアレンジが表現しきれてないのが残念です。
こんな中途半端なかんじのバンドが、中途半端なまんまパノラマに参加しているのをたくさん見かけました。
でも、こういう混沌としたチャレンジの中から、新しい才能は生まれてくるんだと思います。
もうひとつの東地区予選、1月2日からずっと練習してきた本命のラージバンド、バードソングでの演奏です。
これはサポーターのおじさんがフェイスブックで中継してた映像を勝手に(^_^;)拝借して編集しております。
この日、北地区の予選とのあまりにもちがう、マナーの悪いサポーターのおばさんたちに怒り心頭で大げんかしてしまいました。
北地区の予選やパンヤード巡りをしたことある方なら、おわかりだと思いますが、サポーターはある一定のラインからはプレイヤーに近づくことはできません。
あるバンドはフェンスを置いたり、
オールスターズは看板ひとつ置いておくだけで、たとえ何も知らずにめちゃくちゃする白人や東洋人の観光客が押し寄せてきたとしても(←よくある(>_<)とくに東洋人とヨーロッパ人の一部はマナーよくないです…)、サポーターやマネージャーが丁寧にお断りして、ときにはつまみ出されることもあります。
だから、フロントラインとラックのあいだまで入り込んでお酒をこぼしながらめちゃくちゃするおばさんたちを、どうして放置するのか、最初のうちは、マネージャーさんやキャプテンに、なんで追い払わないのか、ちゃんと追い払ってくださいってお願いしていたんです。
でも、何にもしてくれませんでした。
プレイヤーは、その嫌がらせとも思える行為を黙ってがまんしてるんです。ここはサバンナのドラッグではありません。
となりで叩いていたバードソングの若いプレイヤーたちまで、これはわたしたちの習慣だ、サポーターは家族だ、とか言って、わたしにがまんするように促します。
そんな負け犬でどうする?
どこのチャンピオンバンドがこんな混沌を許してるんですか? ご近所のエクソダスだってプレイヤー側に乱入するようなやからはすぐにつまみ出されるはずです。
だから、そんな負け犬マインドでいるから、1度足りともファイナルに行けないんです。
ファイナルに行ける勝ち組には、それなりの理由があることを見抜けていない証拠です。
わたしは1ヶ月、このバンドと練習してきたことを台無しにしたくありません。
わたしは、立ち居地からしても、このパンキングダムを守る守衛さんとして戦うべきだという衝動にかられました。
おばさんたちを怒鳴り散らして追い出して、ほかの、たくさん集まってるサポーターのみなさんに、チェロが吊ってあるパンラックの上から訴えました。
「わたしたちを応援しているのだったら、どうかマナーを守ってください。わたしたちは集中したいんです」って。
そしたら、サポーターのおじさんが、どこからかパンヤードを工事してたときに使ってた黄色いテープを持ってきてくれて、届く範囲だけだったけど、サポーターとプレイヤーのあいだに境界を作ってくれたんです。
動画に映ってるのは、その秩序を取り戻したパンヤードの風景です。
ひと騒動あった後なので、メンバーもよけい気合が入って、前日までのぐだぐだ演奏がウソのように、120%の実力が発揮できた良い演奏になりました。
予選の結果は11位。
ファイナルに行けるのはセミファイナルの時点で10位まで。
ファイナルに1度も行けなかったバンドが、ファイナル1歩手前まで迫ることができたんです。
今まで、オールスターズで本気で戦ってるパンプレイヤーをずっと見てきたから、
バードソングの若いメンバーにも、ファイナル目指して本気で戦ってほしかった。
よく言われることだけど、
パノラマって戦争なんです。
音楽の戦争、
平和な戦争。
そのために準備して、道具を手入れし、策を練り、ステージでは命がけで叩く、
わたしは外国人だけど、
14年もパノラマに参加してきたから、
それくらいは知ってるよ、
キミたちが生まれて間もないときくらいから、ずっとパンやってきてるから。